特集

芭蕉が出会った、六田の景色を後世へ。 みんなで食べたい、お麸料理。 東根名物、麸たっぷりいも煮。 お麸と見つめる、日本の食卓 湧きだす水の物語

報恩講さんの麸の煮物

小さな頃、一年の収穫の大半が終わる十一月になると、我が家では親鸞上人ご縁忌報恩講(お取越し)の準備で忙しくなった。お内仏を中心にして、地域の方々が集って、ご住職の法話を聴聞する。その後に、麸とごぼうと干し椎茸の煮物の他に二〜三種類のご馳走がふるまわれました。三〜四○名のお客様に母や祖母はタスキがけして頑張り一日が終わる。さぞ大変だったに違いない。楽しみにして食べて頂くこの料理、今になっても本当におししいし、昔の思い出が頭いっぱいに広がる。麸のおいしさを味わえる原点の料理は、この煮物だと思っている。そして文四郎麸の麸のおいしさを表現できるうってつけの料理です。

材料(4人分)

焼 麸…………………25g
干し椎茸…………………5枚
ごぼう…………………小1本
(A)
だし汁………2カップ
醤油…………大さじ3・5
砂糖…………大さじ3
みりん………大さじ1
酒……………大さじ1

作り方

(1)干し椎茸をやわらかく戻す。
(2)ごぼうは、酢水にさらしてさっと茹でる。
(3)麸は芯がやわらかくなるまで水かぬるま湯でしっかり戻して3?に切る。
(4)Aの汁を煮立たせて(1)(2)(3)を入れ、煮立ってきたら少し火を弱火にして落し蓋をし、20〜30分位煮る。
※お好みで練りがらしを付けて召し上がっても大変おいしいです。
※この煮物は冷凍可です。時間が経過しても尚おいしくなります。

全国各地に伝わるお麸の食べ方。

お麸と一言で言っても、六田のような車麸から、板麸、豆麸、全国各地に様々な種類があって、材料となるグルテンとお水の配合もそれぞれ。調理方法も、食べ方もいろいろです。昔はお姑さんから、お嫁さん、お母さんから子どもへ、代々お麸を使った家庭料理が伝えられてきました。ところが、核家族化が進む中、その伝承もとぎれとぎれ。便利な現代では、テレビの料理番組や丁寧なレシピ本で、お麸の調理法を紹介してくれるのですが、そのほとんどが東京から発信されたもので、手にしたお麸の素材がその情報と一致しているとは限らないのです。うまく調理できなかったお麸は、勘違いによっておいしくないものとされてしまう、それが私は残念でならないのです。六田の麸を通してもう一度、そのおいしさ、便利さを皆様に知っていただけたらと思います。

 

お麸で、作り置きのお惣菜。

お麸は、温め直すほどに美味しくなります。

そもそも乾燥させたお麸は、保存食として台所にいつでもあって、私たちは日々の食卓に活用してきました。しかしそれだけではありません。調理したお麸は、温め直すたびに味が深まっていくことから、煮物などは多めに作って何度かに分けて食べていました。この「馴染むほどに美味しくなる」特徴から、常備菜作りをしてみましょう。


麸料理の基本

お麸を調理する前には、しっかりもどすことが大切です。
1、もどす。
芯がやわらかくなるまで 水、又はぬるま湯でもどす。
(目安は10〜15分間)

一口メモ
麸をもどす時には少し多めに。残った麸は水分をきって袋に入れ冷蔵庫に。次に使用する時にもどす手間がはぶけます。
2、しぼる。
手で水分を押ししぼる。
3、切る。
包丁で切る。
(手でちぎって入れるのはやめましょう。)

一口メモ
お汁や煮物にする麸は、1.5㎝位の輪切りがめどです。あまり小さくしないこと
もどした状態で冷蔵庫に入れれば、2〜3日食材として使うことができます。またそれ以上に使いたい場合は、冷凍保存し、解凍しながら使うことも可能です。  「もどす時間が手間」という人もいるかもしれません。そんな方は、夜寝る前や、仕事に出掛ける前などに水に浸してください(冬場なら常温でも構いませんが、夏場には冷蔵庫に入れながら)。文四郎のお麸は、その程度であれば水に長時間浸しすぎても、味を損なうことはありません。

『やき麸』レシピ集


『なま麸』レシピ集

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